子どもの独立を機に、広すぎる今の家を手放し、駅に近い中古マンションへ住み替えたいと考えた50代夫婦。現在の自宅の売却、次の物件購入、リノベーションをどの順番で進めるか分からず、物件探しから相談できる会社を訪ねました。
この記事は、中古購入+リノベーションを検討する際の考え方を、条件別のモデルケースとして紹介しています。実在する特定の個人・物件・企業の体験談ではありません。
モデルケースのプロフィール
- 50代の夫婦
- 郊外の持ち家に居住中
- 子どもの独立後、使わない部屋と庭の手入れが負担になった
- 希望は駅・買い物・病院へ行きやすい中古マンション
- 現在の住宅ローンが一部残っている
住み替えのきっかけは、家の広さが負担になったこと
子育て中は必要だった部屋を使わなくなり、掃除や庭の手入れが負担になっていました。将来は車を使わなくても暮らせる場所へ移ることが、夫婦の共通した希望になりました。
夫婦は当初、今の家を売った金額で次のマンションを買えると考えていました。しかし、売却価格がそのまま使えるわけではありません。
住宅ローン残債、売却諸費用、次の物件の購入諸費用、リノベーション工事、引っ越しや仮住まいまで整理する必要があります。
査定額だけで次の予算を決めなかった
査定額だけを見るのではなく、ローン残債と諸費用を引いた想定手取り額を基準にすることを担当者から提案されました。売却額が確定する前に、次の物件へ資金を使い切らない計画を立てます。
夫婦は、売却仲介と次の物件探し、リノベーションを相談できる会社へ、次の3つを整理してもらいました。
- 現在の自宅を売った場合の想定手取り額
- 無理なく追加できる借入額
- 次の物件・諸費用・工事・予備費を含む総予算
売却価格は買主との契約まで確定しません。高い査定額だけを前提にせず、複数の条件で資金計画をつくりました。
購入時に必要な自己資金や諸費用は、中古マンション購入で必要な現金と中古購入+リノベーションの総費用で整理できます。
古い内装を直してから売るべきか迷った
水まわりや壁紙が古いため、夫婦は改装してから売ることも検討しました。しかし、買主の好みに合わない改装費を、そのまま売却価格へ上乗せできるとは限りません。
中古物件を買って自分好みにリノベーションしたい人の中には、きれいに改装された物件より、内装が古くても立地・広さ・管理状態・改装の可能性が合う物件を探す人もいます。
リノベーション前提の購入希望者が見る点を理解している会社なら、内装の古さだけでなく、物件の立地、広さ、日当たり、構造、改装できる範囲を整理して売却提案できます。
ただし、リノベーション会社へ相談すれば必ず高く売れるわけではありません。建物の状態、地域の需要、売出価格、販売期間で結果は変わります。改装してから売るか、そのまま売るかは、必要費用と想定価格を比較して決めます。
「売り先行」と「買い先行」を比較した
住み替えには、現在の自宅を先に売る方法と、次の物件を先に買う方法があります。
売り先行
売却額が確定してから次の購入予算を決めやすい一方、引渡しまでに次の家が完成しなければ仮住まいが必要です。
買い先行
次の住まいを確保してから売却できる一方、現在の住宅ローンが残っている場合は、新しい借入や一時的な二重負担が課題になります。
夫婦は、現在の家の売却見込み、手元資金、ローン審査、仮住まいの許容度を比較しました。売却・購入・工事のどれか一つだけでなく、すべての契約と引渡し時期を一枚の工程表にまとめました。
仮住まいを「失敗」ではなく計画へ入れた
仮住まいを避けることだけを優先すると、売却条件や物件選びを急ぎかねません。夫婦は数か月分の費用を最初から予算に入れ、日程だけを理由に判断を急がない方針にしました。
売却した家の引渡し日と、購入した中古マンションのリノベーション完成日が一致するとは限りません。
夫婦は次の費用を資金計画へ入れました。
- 仮住まいの家賃・初期費用
- 2回分の引っ越し
- 荷物保管
- 物件引渡し後から入居までの管理費等
- 工事が延びた場合の予備費
仮住まいを避けられれば使わずに残せます。最初からゼロと考えないことで、売却条件や工事工程を無理に合わせずに済みました。
今の間取りではなく、これからの暮らしで物件を選んだ
夫婦が次の住まいで優先したのは、部屋数ではありませんでした。
- 車がなくても日常生活を送りやすい立地
- 将来も移動しやすい住戸までの経路
- 2人で過ごすLDKと、それぞれが一人になれる場所
- 家事の移動を短くする間取り
- 持ち物を見直したうえで必要な収納
古い3LDKでも、物件によっては個室を減らし、LDKと小さな居場所へ組み替えられます。買主が構造を判断するのではなく、希望を伝え、購入前に担当者へ希望がかなうかを確認してもらいました。
このモデルケースから分かること
売却と購入を別の手続きとして進めるよりも、今の家の想定手取り額、次の総予算、完成までの住まいを一緒に整理することで、金額と時期を調整しやすくなります。
このケースのポイントは、売却査定額だけで次の予算を決めず、残債と諸費用を引いた想定手取り額から考えたことです。
売却仲介まで対応するワンストップリノベーション会社であれば、現在の家の売却、次の物件探し、リノベーションを同じ窓口で相談できます。一方、購入・リノベーションのみを扱う会社もあるため、最初に対応範囲を確認します。
次の住まいの費用は中古マンション購入+リノベーションの総費用、会社の支援範囲はワンストップリノベーション会社の選び方で確認してください。
※売却価格、税金、融資条件は物件と世帯により異なります。


