本を読むことが共通の趣味で、賃貸住宅の各部屋に本棚が増えていた40代夫婦。中古マンションの購入を機に、蔵書を一か所へ集め、日常の中で自然に本を手に取れる住まいを考えました。
この記事は、中古購入+リノベーションを検討する際の考え方を、条件別のモデルケースとして紹介しています。実在する特定の個人・物件・企業の体験談ではありません。
モデルケースのプロフィール
- 40代の共働き夫婦
- 小説、建築、写真集など大きさの異なる本を所有
- 今の住まいでは本棚が分散し、読みたい本を探しにくい
- 希望は壁面本棚、落ち着いて読める場所、片付けやすい動線
- 将来の蔵書増加も考えて計画
本棚の大きさより、読む場面から考えた
夫婦は当初、リビングの壁一面をすべて本棚にすることを希望していました。ところが、収納量だけを最大化すると、高い位置の本を取りにくく、家具や照明の配置も制限されます。
そこで、本を読む場面を次のように分けました。
- 毎日読む本はソファやダイニングの近く
- 仕事や調べものに使う本はデスクの近く
- 大型本や保存したい本は奥行きと高さの合う棚
- 読み終えた本を一時的に置く場所も用意
しまう場所と読む場所を近づけることで、蔵書を見せるだけの壁ではなく、使い続けられる本棚を目指しました。
物件選びから本棚の重さと壁面を相談した
大量の本は重量があります。どの壁にも同じように本棚を固定できるわけではなく、壁の下地、床、棚の寸法、固定方法を検討する必要があります。
買主が床の耐荷重や下地を自分で判定するのではありません。蔵書のおおよその量、棚を置きたい場所、将来増える見込みを伝え、候補物件の段階で設計・施工担当者に確認してもらいました。
また、窓をふさぐ大きな本棚は採光や換気を妨げるため、窓の位置と使える壁の長さも物件選びの条件にしました。リノベーション向き中古マンションの見分け方で、買主が整理する条件と専門担当者へ任せる確認を紹介しています。
壁面本棚と小さな読書場所を組み合わせた
完成後の住まいでは、LDKの一面に造作本棚を設け、中央に低いベンチを組み込みました。別室を丸ごと図書室にせず、家事や会話の途中でも本を開ける場所にしています。
本棚は天井まで一律にせず、よく使う範囲は手が届く高さにしました。上部には保存用の本、下部には大型本を置き、可動棚で高さを変えられるようにします。
ベンチ周辺には、読書用の照明、飲み物を置ける小さな台、充電用コンセントを用意しました。長く座る場所は、見た目だけでなく姿勢と明るさも大切です。
日差し・湿気・掃除も設計条件にした
本は強い日差しや湿気の影響を受けます。夫婦は日中の日差しを確認し、窓の正面を避けて本棚を配置しました。
本棚を床から浮かせる部分と巾木まで納める部分を分け、掃除方法も決めました。扉のない棚は本を手に取りやすい一方、ほこりがたまりやすいため、飾る棚と扉付き収納を組み合わせています。
予算調整では、後から変えにくい部分を残した
造作本棚は寸法と材料で費用が変わります。予算を抑えるためにすべて既製品へ置き換えるのではなく、壁への固定、下地、コンセント、照明など後から変えにくい部分を優先しました。
一部は既製の棚が入る寸法にし、将来買い替えられるようにしています。費用を削る順番はリノベーションで予算オーバーする原因7つでも解説しています。
このモデルケースから分かること
本に囲まれた家は、本棚の面積を増やすだけでは完成しません。蔵書の量と大きさ、読む場所、戻す動線、日差し、照明、掃除まで整理すると、日常で使える読書空間になります。
大量の本を置く場合の床・壁・固定方法は専門的な確認が必要です。物件探しから対応するワンストップリノベーション会社へ早い段階で相談すれば、希望する壁面と居場所をつくれる候補を探し、購入前に希望がかなうかと概算費用を確認できます。
相談を始める時期はリノベーション会社にはいつ相談する?をご覧ください。
ほかの過ごし方は趣味を楽しむ家のリノベーションモデルケース一覧から探せます。


