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60㎡・70㎡・80㎡のマンションリノベ費用|広さ別にできることを比較

60㎡・70㎡・80㎡のマンションリノベーションを住宅模型と素材サンプルで比較するイメージ 費用・資金計画

この記事で分かること

同じマンションリノベーションでも、60㎡・70㎡・80㎡では必要な材料、部屋数、収納、工事範囲が変わります。面積が広いほど単純に費用が増えるだけでなく、部屋を増やすか、ゆとりを残すかによって予算の使い方も変わります。

この記事では、専有面積の違いから考えやすい工事範囲を整理します。掲載した金額は一律の料金表ではなく、見積もりを依頼する前に要望を絞るための比較材料です。物件価格や工事費は物件の状態、設備の仕様、地域、時期によって変わるため、面積だけで総額を決めないでください。

2026年の公式情報で見る面積別の費用目安

下表は物件購入代金を含まないリノベーション費用の参考情報です。単価による試算、会社の商品価格、首都圏の施工実績を区別して掲載しており、これらの金額をまとめた全国相場ではありません。

ゼロリノベのBASEは掲載時点の税込プラン価格です。リノベる。の実績帯とThe R.の金額は首都圏が対象で、集計期間・税込税別・個々の工事がどこまで含まれるかは、参照した箇所だけでは確認できません。各社の設計費、解体費、配管・断熱、別途工事まで同条件で見積もってください。

ゼロリノベが2026年6月に更新した解説では、住宅リフォーム推進協議会の調査をもとに、フルリノベーションの目安を15万〜20万円/㎡として次のように試算しています。

専有面積15万円/㎡で試算20万円/㎡で試算
60㎡約900万円約1,200万円
70㎡約1,050万円約1,400万円
80㎡約1,200万円約1,600万円

ただし、これは全国共通の定価ではありません。同じ公式ページに掲載されている同社の2026年時点の料金プランでは、60㎡が1,320万円または1,419万円〜、70㎡が1,430万円または1,573万円〜、80㎡が1,540万円または1,727万円〜です。一般的な試算と個別会社の商品価格だけでも差があるため、「70㎡なら必ず1,050万円でできる」とは考えない方が安全です。

リノベる。の公式ページでは、首都圏で同社を利用した実例として、オーダー型のリノベーション費用を60㎡で約1,500万〜2,100万円、70㎡で約1,600万〜2,200万円、80㎡で約1,700万〜2,200万円と掲載しています。一方、仕様を厳選した別商品「The R.」では、70㎡で約1,100万〜1,300万円、80㎡で約1,200万〜1,400万円です。

公式情報の種類60㎡70㎡80㎡
15万〜20万円/㎡での試算約900万〜1,200万円約1,050万〜1,400万円約1,200万〜1,600万円
ゼロリノベのBASEプラン1,320万円1,430万円1,540万円
リノベる。の首都圏実例約1,500万〜2,100万円約1,600万〜2,200万円約1,700万〜2,200万円
リノベる。の仕様選択型商品〜約1,200万円約1,100万〜1,300万円約1,200万〜1,400万円

同じ面積でも、自由設計か仕様選択型か、どこまで解体するかで数百万円単位の差が出ています。表の最安値と最大値をつないで「相場」とするのではなく、自分が希望する工事方式に近い数字を使ってください。

金額が違う主な理由は、解体範囲、設計料・現場管理費、設備グレード、造作、断熱、窓、配管、地域、消費税など、含まれる条件がそろっていないためです。面積別の数字はおおよその予算を考える目安にし、候補物件の現地調査後に同じ要望を伝えて見積もりを取ります。

価格の出典:ゼロリノベの面積別費用解説BASE公式プラン・追加費用の注意点リノベる。の首都圏実績・The R.の費用案内。物件購入前の予算全体は購入代金を含む総費用で別に整理します。

表層・全面・スケルトンでは、同じ面積でも工事が違う

  • 表層の改修:床・壁・天井の仕上げを中心に、残す設備や間取りを決める。
  • 全面改修・フルリフォーム:住戸全体を扱っても、解体や配管交換まで含むかは見積もりによる。
  • スケルトンからの改修:内装の解体範囲が広く、下地・配管等を確認しやすい一方、復旧する工事も増える。共用部まで自由に変えられる意味ではない。

呼び方だけで価格を比較せず、床・壁・天井をどこまで撤去するか、設備を残すか、配管や断熱をどこまで扱うかをそろえます。フルと部分リノベーションの選び方も参照してください。

まず、面積の数字をそのまま使わない

中古マンションの広告で見る専有面積は、壁や柱の中心線を基準にした「壁芯面積」で表示されることがあります。一方、登記簿の面積は内法面積で表示されるケースがあります。壁の厚み、柱型、パイプスペースなどを含むかによって、実際に家具を置ける範囲は変わります。

国土交通省の資料でも、専有面積は壁芯を基準に算定する説明がある一方、登記簿面積は内法で算定されることがあります。物件を比較するときは、広告の㎡数だけでなく、図面上の各室の寸法と柱・梁・収納の位置を確認します。

60㎡・70㎡・80㎡の違い

専有面積検討しやすい住み方の例予算配分で起きやすいこと
60㎡前後1〜3人、2LDK、部屋数を絞った暮らし面積は小さいが、水まわり・配管・設備費は大きく下がらない。間取り変更を広げると予算が圧迫されやすい
70㎡前後夫婦+子ども、2LDK〜3LDK家族向けの標準的な広さ。個室、収納、広いLDKを同時に求めると取捨選択が必要
80㎡前後4人家族、在宅勤務、ゆとりある収納できることは増えるが、床・壁・天井、建具、収納など面積に連動する工事が増える

「80㎡なら何でもできる」「60㎡ならリノベできない」という意味ではありません。60㎡でも廊下を短くし、部屋を兼用すれば暮らしやすくできます。80㎡でも、水まわりを大きく動かし、造作や高価格帯設備を重ねれば予算は上がります。

工事費は面積に比例する部分と、比例しない部分がある

床・壁・天井の仕上げ、断熱材、建具、収納などは施工面積の影響を受けやすい工事です。一方、キッチン、浴室、洗面、トイレ、給湯器、分電盤などは、60㎡でも80㎡でも必要になることがあります。

さらに、キッチンや浴室の位置を変える場合は、面積よりも給排水、排水勾配、換気ダクト、電気容量、床の高さが費用を左右します。マンションでは管理規約、共用部との取り合い、工事可能時間も確認が必要です。

そのため、面積別の比較は「㎡単価×面積」の計算だけでは不十分です。見積もりは、次の3つに分けて確認します。

  1. 面積に応じて増えやすい工事(床・壁・天井、建具、断熱、収納)
  2. 住戸ごとに必要になる工事(設備本体、解体、現場管理、諸経費)
  3. 物件条件で変わる工事(配管移設、下地補修、電気、換気、申請)

60㎡前後:部屋数を欲張らず、使う場所へ予算を寄せる

60㎡では、部屋数を維持したまま広いLDK、十分な収納、在宅勤務の個室をすべて入れるのは難しくなりやすいです。2LDKのまま個室を広くするのか、1室をワークスペースと兼用するのかを先に決めます。

60㎡で検討しやすい方向

  • キッチンの位置を生かし、内装と収納へ予算を回す
  • 廊下や独立した小部屋を減らし、LDKを広げる
  • 夫婦の寝室と子どもの空間を可変間仕切りで考える
  • 収納を各室に分散させず、玄関やリビングに集約する

水まわりをすべて交換する場合は、設備本体だけでなく、解体・搬出・配管・電気・仕上げの費用を確認します。60㎡だから設備工事が半額になるとは限りません。

70㎡前後:ファミリー向けだが、希望を並べるだけでは足りない

70㎡は夫婦と子どもが暮らす中古マンションで検討されやすい広さです。ただし、壁芯70㎡の住戸であれば、実際に家具を置ける範囲はさらに小さくなります。3LDKを維持すると個室や廊下が細かく分かれ、2LDKにするとLDKや収納へ面積を回しやすくなります。

70㎡で比較したい3案

変えること先に決めること
3LDK維持個室を残し、設備と内装を整える子ども部屋の広さ、収納量、家具の置き場
2LDK化個室を一つ減らし、LDKや収納を広げる将来個室が必要になったときの分け方
可変間取り引き戸や家具で一部を仕切る音、採光、コンセント、将来の工事方法

70㎡でキッチン・浴室・洗面・トイレを交換し、間取り、水まわり、窓、断熱、造作収納まで同時に行うなら、1,000万円では工事範囲や仕様をかなり絞る可能性があります。上の公式情報でも、70㎡の試算は約1,050万〜1,400万円、会社の商品価格ではさらに高い例があります。物件購入前に、必須工事と希望工事を分けて概算を確認してください。

80㎡前後:余白をつくるか、機能を増やすか

80㎡では個室や収納を増やす余地ができますが、広い面積をすべて仕上げる費用も増えます。4人家族なら、部屋数を3LDKにするだけでなく、洗濯、帰宅、在宅勤務、子どもの成長後の使い方まで考えます。

80㎡で予算が増えやすい要望

  • 4室以上に細かく分ける
  • ファミリークローゼット、パントリー、土間収納を造作する
  • キッチンを移動し、換気や排水をやり直す
  • 全室の窓、断熱、床下、配管へ手を入れる
  • 造作家具、無垢材、タイルなどを広い範囲に使う

広さを生かすために、すべてを壁で区切る必要はありません。収納でゆるく分ける、将来分けられる一室を残す、家具を置く前提で通路を確保する、といった方法もあります。

価格付き施工事例は「面積」と「条件」をセットで読む

会社公式の施工事例には、専有面積、施工面積、築年数、家族構成、工事費、工事期間が掲載されている場合があります。たとえばKULABO公式の68㎡・築28年・夫婦の事例では、リノベーション費用約2,030万円、工事期間約3か月と記載されています。これは2025年竣工の個別事例であり、70㎡の標準価格ではありません。

リノベる。も、70㎡のファミリー事例を掲載していますが、事例の費用や仕様を別の物件へそのまま当てはめることはできません。事例を見るときは、次を表にして比較します。

  • 面積は壁芯か施工面積か
  • 水まわりの位置を変えたか
  • 断熱・窓・配管を含むか
  • 造作家具・建具・素材の範囲
  • 設計料・現場管理費・諸経費・税込みか
  • 掲載時期と竣工時期

面積別に「残す・変える・後回し」を決める

相談前には、次の表を家族で埋めます。

項目60㎡70㎡80㎡
絶対に解決したい不満
残してもよい設備
必要な個室数
欲しい収納
将来変えたい部分
今回は見送れる工事

面積の大きい物件を買えば工事費が安くなるわけではありません。物件価格と工事予算の合計、管理費・修繕積立金、購入諸費用、予備費を同じ表で確認します。

まとめ

60㎡は使う場所を絞る、70㎡は家族の個室とLDK・収納の優先順位を決める、80㎡は広さを機能で埋めすぎず余白を残す、という考え方が出発点です。

面積別の数字は完成を保証する価格ではありません。候補物件の図面を持って、希望する間取り、水まわり、性能、収納を同じ条件で相談し、物件購入前に工事範囲と総予算を確認してください。

次に、70㎡・4人家族を前提に、何を実現し何を諦めるかを具体的に考える場合は、70㎡は4人家族には狭い?中古マンション購入+リノベの予算シミュレーションを参照してください。工事金額から考えたい場合は、予算別リノベーションもあわせて確認できます。

参考にした公式情報

基本資料の確認日:2026年8月29日。2026年9月6日に費用表の配置・条件表示・出典リンクを整理しました。

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