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中古マンションのランドリールーム計画|70㎡で洗う・干す・しまうを考える

中古マンションの洗面室と室内干しスペースを計画するイメージ はじめての中古リノベ

ランドリールームは、洗濯機、物干し、衣類の一時置きや収納をまとめる部屋です。天候に左右されず干せる、洗濯物を家中へ運ぶ距離を減らせる、といった利点があります。ただし、中古マンションの70㎡前後で独立した部屋をつくると、LDKや個室を削ることになります。換気、給排水、梁、窓、管理規約の確認も欠かせません。

この記事では、夫婦と子ども1人が暮らす70㎡前後の中古マンションをモデルに、独立型と兼用型を比較します。工事費や可否は住戸ごとに異なるため、ここでの寸法・構成は相談前の整理用です。

ランドリールームに必要な機能

「洗濯機を置く部屋」だけでは、家事は短くなりません。洗う、干す、乾かす、畳む、しまうのどこまでを同じ場所で行うかを決めます。洗濯機の扉を開く範囲、洗濯かごを置く場所、物干しの高さ、通路、点検スペースを同じ図面に描きます。

乾燥機を使う家庭と、部屋干しが中心の家庭では必要な面積も換気も違います。将来、家族や働き方が変わる場合は、物干し金物を外して収納や作業台に転用できるかも検討します。

70㎡で比較する2案

案A:洗面室と分けた独立型

洗面室の隣に、洗濯機、物干し、作業台、収納を備えた部屋を設ける案です。来客から洗濯物が見えにくく、作業を集中できます。洗面室とファミリークローゼットを近づければ、しまうまでの距離も短くなります。

一方、独立した部屋のために廊下や壁が増えます。70㎡で3LDKを残す場合、LDKの家具配置や子どもの個室の広さを犠牲にしないか確認してください。浴室や洗面の近くに置く場合は、換気と配管の経路も見積もりに入ります。

案B:洗面室・脱衣室を兼用する型

洗面室の一角に室内干し、作業台、収納をまとめる案です。新しい部屋を増やさないため面積効率がよく、配管も既存位置を生かしやすい傾向があります。引き戸やカーテンで洗濯物を隠せば、生活感も抑えられます。

ただし、入浴・洗面・洗濯が同時に起きると混雑します。家族が朝に洗面を集中して使うなら、洗濯物を置く場所と通路を確保できるかが重要です。

失敗しやすい3場面

室内干しを増やしたら湿気が残る

洗濯物を干す量に対して換気能力が不足すると、壁や収納に湿気がこもります。窓があっても、雨の日に開けられるとは限りません。換気扇の位置、給気、除湿機の排水、浴室乾燥との使い分けを確認します。

洗濯機の振動と音が寝室へ伝わる

夜に洗濯する場合、洗濯機の位置が寝室や隣戸と接していないか確認します。防振、床下の配管、扉の遮音性を相談し、洗濯時間の変更でも解決できるか比べます。

干す場所はあるのに、しまう場所が遠い

物干し金物を増やしても、乾いた服を各個室へ運ぶ距離が長いと負担は残ります。室内干しの量を記録し、よく着る衣類だけ近くに置く、ファミリークローゼットを小さく設ける、畳む作業台を兼用するなど、しまうところまで設計します。

物干し量から、必要な余白を図面へ書く

「何畳必要か」から始めず、洗濯1回分をどこに置き、誰が通るかを書きます。次は寸法を決めるものではなく、図面で不足を見つけるための記入例です。実際の寸法は、購入予定または使用中の洗濯機・乾燥機・物干し金物の説明書で確認してください。

図面に書くもの記入例確認すること
洗濯物1回分のハンガー、タオル、室内干しの位置を線で描く扉・収納・換気口を塞がないか
洗濯機本体、扉の開く範囲、給水・排水の位置を描く防水パン、排水口、壁から必要な離隔
人と物洗濯かご、畳む場所、通路を四角で描く洗面・入浴の人と同時に通れるか

洗濯機は品番により設置スペースや防水パンの条件が異なります。パナソニックも、設置面から上部の棚・蛇口までの高さ、壁面からの奥行き、防水パンのサイズを測り、品番ごとの寸法を確認するよう案内しています。パナソニック:洗濯機の寸法・設置・搬入について。物干し量は家族構成や乾燥機の使用で変わるため、畳数の正解を決めず、実際の1〜2週間分を記録してから相談しましょう。

工事しない代替案

独立した部屋を作る前に、次の方法を2週間ほど試します。

  • 浴室の換気・乾燥機能と室内物干しを組み合わせる
  • 洗面室に可動式の物干しと折り畳み作業台を置く
  • 乾燥機を導入し、干す量を減らす
  • 収納ワゴンで洗面室から既存収納までの移動を短くする
  • 物干しの時間帯を分け、洗面室の混雑を避ける

これで解決できない課題が、面積を使ってでも改善したい不便です。設備を増やす場合も、分電盤の容量、給排水、排気、搬入経路を確認します。

図面チェック表

確認項目チェック内容
洗濯機扉・給水・排水・防水パン・振動対策
物干し量、高さ、動線、取り外しやすさ
換気排気先、給気、除湿機の排水、点検方法
作業台畳む・一時置き・アイロンの場所
収納乾いた衣類をどこへ戻すか、棚の奥行き
家族利用洗面・入浴・洗濯が同時に起きる時間帯
設備電気容量、乾燥機、給湯、コンセント
規約床材、給排水変更、工事時間、申請

水まわりの移動範囲はキッチン・浴室・洗面の移動条件、収納とのつながりはファミリークローゼット計画で確認します。換気・結露については断熱・結露・換気も参照してください。

見積もり項目

ランドリールームの見積もりでは、設備本体だけでなく次を分けて確認します。

  • 洗濯機パン、給水、排水、床下配管
  • 乾燥機、専用コンセント、分電盤・電気容量
  • 換気扇、ダクト、給気、除湿機の排水
  • 物干し金物、棚、作業台、収納、扉
  • 壁・天井・床の下地と仕上げ、防水・防振
  • 間仕切り、建具、解体・廃材処分
  • 設計料、現場管理費、管理組合への申請、諸経費

見積もりには「乾燥機は別途」「ダクト延長は別途」などの条件がないか確認します。解体後に配管や下地の問題が分かった場合の追加費用、工事を止める判断の期限も契約前に確認してください。見積もり比較と契約前の確認が役立ちます。

向いている人・向かない可能性がある人

室内干しの頻度が高い人、洗濯物を家中へ運ぶ負担が大きい人、乾燥機・収納・作業台を一つの流れで使いたい人には、ランドリールームの検討価値があります。

一方、乾燥機中心で干す量が少ない人、洗濯時間が家族の生活と重ならない人、70㎡で個室やLDKを優先したい人は、洗面室兼用型や設備の追加から始める方が合理的です。

相談時に確認する質問

  1. 独立型と洗面室兼用型で、面積・費用・工期はどう違うか
  2. 洗濯機・乾燥機の音、振動、排気、電気容量をどう処理するか
  3. 物干し量に対して換気・除湿が足りる根拠は何か
  4. 乾いた衣類を収納へ戻す距離と作業台の位置は適切か
  5. 配管、点検口、ダクトへ将来アクセスできるか

まとめ

ランドリールームは、専用の部屋を作ることが目的ではありません。洗う・干す・畳む・しまうをどこまで近づけたいかを家族の時間帯と量で整理し、独立型と洗面室兼用型を比較します。70㎡前後なら、換気・音・電気容量・収納まで含めた図面確認が必要です。

中古マンションの間取り変更設備制約も確認し、購入前に希望する設備の型番や寸法を会社へ伝えましょう。洗う・干す・しまう動きを短くするなら、ファミリークローゼット計画回遊動線の考え方もあわせて検討できます。

参考にした一次情報

  • 国土交通省「マンション標準管理規約」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutaku-house_tk3_000023.html
  • パナソニック「衣類乾燥機・ランドリー」https://panasonic.jp/wash/
  • LIXIL「洗面化粧台・ランドリー収納」https://www.lixil.co.jp/lineup/powderroom/
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