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リノベーションで使える減税制度|所得税・固定資産税・住宅ローン減税

リノベーション見積書と所得税・固定資産税の書類を確認するイメージ 費用・資金計画

耐震、省エネ、バリアフリーなど一定のリノベーションを行うと、所得税や固定資産税が軽減される可能性があります。10年以上のローンを使う場合は、住宅ローン減税(増改築等)も候補です。

補助金と違い、施工会社が申請して自動的に値引きされる制度ではありません。確定申告や市区町村への申告が必要で、工事内容を証明する書類も準備します。

3つの制度を比較

制度主な対象軽減内容手続き
リフォーム促進税制(所得税)耐震、バリアフリー、省エネ、同居対応、長期優良住宅化、子育て対応工事区分により所得税を最大60万~80万円控除確定申告
リフォーム促進税制(固定資産税)耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化翌年度分を1/3、1/2または2/3相当減額原則、工事完了後3か月以内に市区町村へ申告
住宅ローン減税(増改築等)10年以上のローンを使う一定の増改築年末ローン残高等の0.7%、借入限度額2,000万円、10年初年度は確定申告

実際の控除額は、工事内容、標準的な工事費、納めている税額、所得、ローン残高などで変わります。「最大額」だけで予算を組まないでください。

リフォーム促進税制(所得税)

2026年1月1日から2028年12月31日までに対象工事を行い、一定の要件を満たして居住する場合に確認する制度です。

対象となる主な工事は次の通りです。

  • 耐震改修
  • バリアフリー改修
  • 省エネ改修
  • 三世代同居対応改修
  • 長期優良住宅化改修
  • 子育て対応改修

対象工事の標準的な費用額を基に10%、同時に行う一定のその他工事は5%などの方法で計算します。工事区分により最大控除額は60万~80万円です。

こんな工事で確認する

  • 窓や断熱材を改修して省エネ基準を満たす
  • 手すり、段差、浴室、トイレをバリアフリー化する
  • 耐震基準を満たすために補強する
  • 子育てしやすいキッチン、収納、間取りへ改修する

単に内装を新しくしただけでは対象になりません。どの税制区分へ該当し、誰が証明書を発行するかを設計段階で確認します。

リフォーム促進税制(固定資産税)

2026年4月1日から2031年3月31日までに、一定の耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化改修を完了した住宅が対象です。

工事区分により、翌年度分の固定資産税が1/3、1/2、2/3相当減額されます。所得税とは異なり、三世代同居対応と子育て対応は固定資産税の対象工事に含まれません。

原則として工事完了後3か月以内に、住宅所在地の市区町村へ申告します。証明書の取得に時間がかかる場合があるため、完成後ではなく着工前から必要書類を確認してください。

評価額の見直しと減税制度は別に確認する

改修をすると固定資産税が必ず上がる・下がる、あるいは減税を受ければ評価額も同じように変わる、と一律にはいえません。評価は家屋の状況や自治体の取扱いに基づき行われ、減税は別途の要件と申告で判断されます。たとえば家屋の増改築などがある場合、評価額を見直す自治体があります。工事の内容と図面を用意し、所在地の資産税担当へ、届出・家屋調査の要否と減税申告を別々に確認してください。船橋市:家屋に対する評価と課税

住宅ローン減税(増改築等)

返済期間10年以上のローンを使って、一定の増改築等を行う場合に確認します。2026年以降の制度では、借入限度額2,000万円、控除率0.7%、控除期間10年が基本です。

工事費、床面積、所得、居住期限、工事内容などの要件があります。住宅ローンを借りれば、すべてのリノベーション費用が対象になるわけではありません。

ここでいう「増改築等」の控除は、一定の改修工事に対する制度です。中古住宅を購入したときの住宅ローン減税とは、確認する要件や必要書類が異なります。

中古住宅を購入するときの住宅ローン減税

中古住宅の購入に10年以上の住宅ローンを使い、本人が住むなどの要件を満たすと、年末のローン残高等の0.7%を所得税などから控除できる可能性があります。

2026年に入居する場合、住宅性能によって借入限度額と控除期間が変わります。

取得する中古住宅借入限度額控除期間
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅3,500万円(4,500万円)13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円(4,500万円)13年
省エネ基準適合住宅2,000万円(3,000万円)13年
その他の中古住宅2,000万円10年

括弧内は、国の定義に当てはまる子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ後の金額です。住宅性能が高くても、要件を示す証明書がなければ上位区分として扱われません。

たとえば「その他の中古住宅」で年末ローン残高が1,800万円なら、その年の計算上の控除額は12万6,000円です。ただし、実際に戻る金額は納めている所得税・住民税などの範囲内で決まります。借入限度額に0.7%を掛けた数字が、そのまま現金で受け取れるわけではありません。

中古住宅で確認する主な要件

  • 購入者本人の居住用である
  • 引き渡しまたは工事完了から6か月以内に入居する
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上ある
  • 合計所得金額が2,000万円以下である
  • 登記上の床面積が原則40㎡以上で、床面積の半分以上を居住用に使う
  • 親族などからの購入や贈与による取得ではない

合計所得金額が1,000万円を超える場合や、子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額の上乗せを利用する場合は、床面積50㎡以上が必要です。販売図面の専有面積ではなく、登記事項証明書の床面積を確認してください。

古い住宅は耐震性を証明できるか確認する

中古住宅では、築年数だけで住宅ローン減税の可否を判断しません。1982年1月1日より前に建築された住宅は、現在の耐震基準に適合することを次のような書類で証明できるか確認します。

  • 耐震基準適合証明書
  • 建設住宅性能評価書の写し
  • 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書

書類は購入後に簡単に用意できるとは限りません。築古物件を検討する場合は、売買契約の前に不動産会社、建築士、金融機関へ相談してください。

購入前に確認したい6項目

  1. どの住宅性能区分に当たり、それを示す証明書があるか
  2. 登記事項証明書の床面積が要件を満たすか
  3. 建築年月日と、必要な耐震関係書類を確認できるか
  4. 物件代金と工事費のどこまでを住宅ローンへ含められるか
  5. 引き渡し、工事、入居を6か月以内に進められるか
  6. 確定申告に使う売買契約書、年末残高証明書、性能・耐震関係書類を誰が用意するか

会社員も、住宅ローン減税を初めて受ける年は確定申告が必要です。2年目以降は、勤務先の年末調整で手続きできる場合があります。

購入分とリノベーション分を分けて確認する

中古住宅の購入とリノベーションを同時に行う場合でも、「住宅の取得」と「増改築等」では対象要件と証明書が同じとは限りません。

確認する費用主に確認すること
中古住宅の購入費住宅性能区分、床面積、耐震性、入居期限
リノベーション工事費対象工事、工事費、増改築等工事証明書、ローン期間

一体型ローンを使う場合も、借入額の全額が自動的に控除対象になるわけではありません。物件申込み前に、金融機関と税務署、証明書を発行する建築士等へ確認しましょう。住宅ローンとリノベーション費用も参考にしてください。

補助金と減税は併用できるか

補助金と税制を同じ工事で利用できる場合はあります。ただし、補助金を受けた額は、税額控除の対象工事費から差し引いて計算することがあります。

また、住宅取得に対する住宅ローン減税とリフォーム促進税制は併用できる余地がありますが、同じ増改築費用を対象とする住宅ローン減税(増改築等)とリフォーム促進税制は選択になる場合があります。

「補助金が使えたから減税も満額」とは考えず、次を分けて確認しましょう。

  • 補助金の対象工事と交付額
  • 所得税で控除する工事費
  • 固定資産税で申告する工事
  • 住宅取得分と増改築分のローン残高

証明書を工事前に確認する

減税には、増改築等工事証明書、住宅耐震改修証明書など、工事に応じた書類が必要です。工事が終わってから施工会社へ依頼しても、要件を証明できない場合があります。

相談時に次を確認します。

  • 利用を予定している税制名
  • 対象になる工事項目
  • 証明書を発行する人と費用
  • 工事前・工事中に残す写真や図面
  • 確定申告、市区町村申告の期限
  • 補助金を受ける場合の控除対象額

中古購入+リノベーションの注意点

中古住宅の購入日、工事完了日、入居日、ローン実行日がずれると、必要書類と適用年も変わります。特に、購入後の工事が長引いて入居が遅れるケースに注意が必要です。売買と工事を別会社へ依頼する場合は、誰が証明書をまとめるのか明確にします。

中古住宅購入+リノベーションで使える補助金では、物件探しからの確認順序を解説しています。

まとめ

現金で一定の対象工事を行う場合はリフォーム促進税制、10年以上のローンを使う場合は住宅ローン減税(増改築等)を確認します。固定資産税は、工事完了後3か月以内の市区町村への申告を忘れないようにしましょう。

減税額だけで工事内容を決めるのではなく、必要な性能と暮らしを先に決め、その工事が制度要件に合うかを確認するのが基本です。

補助制度を含む全体像はリフォーム・リノベーションで使える補助金・減税制度まとめをご覧ください。

参考: 国土交通省 リフォーム促進税制国土交通省 リフォームで使える減税制度国土交通省 住宅ローン減税(既存住宅)SUUMO 中古住宅の住宅ローン控除

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