リフォーム・リノベーションでは、窓の断熱、断熱材の追加、高効率給湯器、バリアフリー改修などに国の支援制度を利用できる可能性があります。
ただし、工事が終わってから自分で申請すれば受け取れるとは限りません。登録事業者が申請する制度、工事前の写真が必要な制度、交付決定前に契約・着工すると対象外になる制度があります。
この記事では、2026年8月12日に公式情報を確認した全国制度を、工事内容から選べるように整理します。実際に利用する前は、必ず施工会社と公式サイトで最新の受付状況を確認してください。
まず確認したい全国制度
| 予定している工事 | 確認する制度 | 主な支援内容 |
|---|---|---|
| 内窓、ガラス、外窓 | 先進的窓リノベ2026 | 性能・大きさ・工法に応じた定額、上限100万円/戸 |
| 窓と断熱材、住宅設備をまとめて改修 | みらいエコ住宅2026 | 建築時期と工事内容により上限40万~100万円/戸 |
| 断熱材や窓を中心に断熱改修 | 既存住宅の断熱リフォーム支援事業 | 補助対象経費の1/3以内 |
| エコキュートなどの高効率給湯器 | 給湯省エネ2026 | 機器の種類により7万~17万円/台、加算あり |
| 手すり、段差、扉、便器 | 介護保険の住宅改修費 | 要支援・要介護認定などの条件を満たす場合、支給限度基準額20万円 |
| 耐震、省エネ、バリアフリー等 | リフォーム促進税制 | 所得税と固定資産税の軽減を受けられる可能性 |
| ローンを使った一定の増改築 | 住宅ローン減税(増改築等) | 年末ローン残高等の0.7%を最長10年控除 |
「最大○万円」は、誰でも受け取れる金額ではありません。住宅の建築時期、製品の性能、工事箇所、最低補助額、納めている税額などによって変わります。
PDF・A4全2ページ。予定工事から確認すべき全国制度と、施工会社への質問を絞れます。
自分が使える制度を絞る5つの順番
1. 工事内容を分ける
見積書を「窓」「断熱材」「給湯器」「バリアフリー」「その他」に分けます。同じリノベーションでも、工事ごとに使える制度が異なるからです。
2. 住宅と世帯の条件を確認する
戸建てかマンションか、持家か、建築時期はいつか、要支援・要介護認定があるかを整理します。なお、住宅省エネ2026キャンペーンのリフォームは、子育て世帯に限らずすべての世帯が対象です。
3. 施工会社が登録済みか聞く
住宅省エネ2026キャンペーンは、登録済みの施工会社等が申請します。施主が直接申請できません。相談時に「2026年の制度へ登録済みか」「どの工事をどの制度で申請する予定か」を確認しましょう。
4. 契約・着工前に申請順序を確認する
工事前写真が必要な制度や、交付決定前の契約・着工を避ける制度があります。補助金を使いたいことは、物件購入後ではなく、見積もりを依頼する段階で伝えます。
5. 補助金を差し引かずに資金計画を作る
申請しても、予算上限、書類不備、製品要件などにより交付されない可能性があります。中古マンション購入+リノベーションの総費用は、まず補助金を差し引かない金額で確認する方が安全です。
住宅省エネ2026キャンペーン
住宅省エネ2026キャンペーンは、リフォームで主に次の4事業をまとめる国の取り組みです。
- みらいエコ住宅2026事業
- 先進的窓リノベ2026事業
- 給湯省エネ2026事業
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業
自宅のリノベーションで中心になるのは、最初の3事業です。登録済みの施工会社等が、工事完了・引き渡し後に交付申請を行います。予約は工事着手後に行えます。
窓、断熱、給湯器を検討している方は、省エネリノベーションで使える補助金で選び方を確認してください。
みらいエコ住宅2026
開口部、断熱材、エコ住宅設備などを組み合わせて改修する場合に確認したい制度です。対象住宅の居室のうち、外皮に面する開口部がある1室で、制度の要件を満たす工事を行うことが基本条件です。
補助上限は住宅の建築時期と工事内容により40万~100万円/戸です。原則として補助額5万円以上が申請条件ですが、キャンペーン内の他事業で交付決定を受ける場合は2万円へ下がります。
先進的窓リノベ2026
ガラス交換、内窓、外窓交換が対象です。住宅は1戸あたり100万円が上限で、1申請の補助額が5万円未満だと申請できません。ドア交換だけでは申請できない点にも注意が必要です。
窓はマンションの共用部分として扱われることが多いため、補助対象かどうかに加えて、管理規約と管理組合の承認も確認します。窓・玄関ドア・バルコニーで変えられない場所も参考にしてください。
給湯省エネ2026
2026年の基本額は、エコキュート7万円/台、ハイブリッド給湯機10万円/台、エネファーム17万円/台です。性能要件や既存機器の撤去により加算される場合があります。
マンションは設置スペース、電気容量、排気・配管、管理規約によって交換できる機種が限られます。先に電気容量・給湯器・換気ダクトの設備制約を確認しましょう。
既存住宅の断熱リフォーム支援事業
高性能な断熱材、窓、ガラスなどを使って断熱改修する場合に確認したい制度です。2026年6月公募は、補助対象経費の1/3以内。上限は戸建て120万円/戸、集合住宅の個別改修15万円/戸で、玄関ドア改修を含む場合は20万円/戸です。
公募期間は2026年6月22日から8月21日までですが、申請状況により早く終了する場合があります。公募ごとに要件が変わるため、施工会社へ「今回の公募で使うのか」を確認してください。
バリアフリー改修で確認する制度
要支援・要介護認定を受けている方が在宅生活のために改修する場合は、介護保険の住宅改修費を確認します。手すり、段差、床材、扉、便器などが対象で、支給限度基準額は20万円です。所得に応じて1~3割の自己負担があります。
工事前の申請が基本です。ケアマネジャーと市区町村へ相談してから契約します。みらいエコ住宅2026や減税にもバリアフリー工事がありますが、同じ費用を重複して支援対象にできるかは事前確認が必要です。
耐震改修は自治体制度も確認する
耐震改修には国の減税制度があります。一方、工事費を直接補助する制度は市区町村が窓口となるものが中心で、全国一律の補助額ではありません。
旧耐震の物件を検討する場合は、補助金を探す前に、耐震診断の実施状況、改修の実現性、管理組合の合意形成を確認します。マンションの共用部分を個人だけで改修することはできません。
補助金だけでなく減税も確認する
一定の耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化などの工事では、所得税や固定資産税が軽減される可能性があります。ローンを利用する場合は住宅ローン減税(増改築等)も候補です。
補助金を受けた場合、控除対象となる工事費から補助額を差し引くことがあります。リノベーションで使える減税制度で、併用と申請先の違いを整理しています。
中古住宅購入と同時に進める場合
中古住宅を買ってリノベーションする場合は、売買、ローン、設計、補助金の期限が重なります。物件を決めてから施工会社を探すと、登録事業者ではない、工事前写真がない、対象製品を選んでいない、といった問題が起こりやすくなります。
中古住宅購入+リノベーションで使える補助金では、物件探しから申請までの順番を解説しています。
補助金を使うときの注意点
- 予算上限に達すると、期限前でも受付終了になる
- 対象製品を使っても、工事や申請の要件を満たさなければ対象外になる
- 補助金の入金まで、一時的に工事費を立て替える場合がある
- 国費が入る制度同士は、同じ対象費用へ重複して使えない
- 自治体制度との併用可否は、国と自治体の両方へ確認する
- 税制は、納めた税額や工事証明書によって実際の控除額が変わる
補助金の採択を前提に予算上限を上げるのではなく、使えれば自己資金を残せる制度として考えるのが現実的です。予算オーバーを防ぐ方法も合わせて確認してください。
まとめ
最初に確認するのは、窓、断熱材、給湯器を対象とする住宅省エネ2026キャンペーンです。介護が必要な方のバリアフリーは介護保険、耐震・省エネなどは減税も確認します。
大切なのは制度名を暗記することではありません。見積もり前に施工会社へ希望を伝え、登録状況、対象工事、申請者、契約・着工の順序、併用条件を確認することです。
参考: 住宅省エネ2026キャンペーン / リフォーム促進税制 / 既存住宅の断熱リフォーム支援事業


